「AIで漫画が作れる」という話はよく見かけますが、実際に絵心がなくても最後まで形になるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、Claude Proでネーム・脚本を考えるところから、無料の画像生成ツールで実際に作画するところまで、正直に「やってみた」レポートをお届けします。
うまくいった部分だけでなく、つまずいた部分もそのままお伝えします。
そもそもAI漫画づくりの流れってどうなってるの?
ねえリュージ、僕、AIで漫画作ってみたい!でも何から始めればいいのか全然わかんない。
いいね、実は俺もこの前初めてちゃんとやってみたんだよ。流れとしては「話を考える」「ネーム、つまりコマ割りとセリフを作る」「キャラの見た目を固定する」「絵を生成する」「吹き出しを入れて仕上げる」の5工程。
絵を描くのが一番大変そうなイメージだったんだけど。
俺も最初そう思ってたんだけど、実際やってみたら逆だった。絵はClaudeと画像生成ツールに任せたらあっという間。むしろ話を考える方に時間かけた。
え、意外。じゃあ今日はその通りに順番で見せてくれるってこと?
そう。しかも先に白状しとくと、キャラの顔が毎コマ変わっちゃう問題とか、日本語の文字が絵の中でぐちゃぐちゃになる問題とか、けっこうつまずいた。そこも隠さず見せるよ。
それ聞きたい!僕、絵は描けないから、AI任せでどこまでいけるのか知りたかったんだ。
AI漫画制作は「話を考える→ネームを作る→キャラを固定する→絵を生成する→吹き出しを入れる」の5工程で構成される。世の中の解説記事は絵の生成部分に注目しがちだが、実際には脚本・ネーム作りと、生成後の仕上げ作業に相応の時間がかかる。丸ごと自動化できる工程と、人の手が必要な工程を最初に切り分けておくことが、遠回りを避けるポイントである。
Claude Proでネーム・脚本を作ってみた
ネームってコマ割りの下書きだよね?Claudeに何て頼んだの?
「4コマ漫画のネームを作って。テーマは在宅ワークあるある、起承転結で、各コマの状況とセリフを分けて書いて」って投げただけ。1コマ目から4コマ目まで、状況とセリフが表になって返ってきた。

それだけでいい感じのができるんだ?楽そう!
いや、1回目はちょっとセリフが説明っぽくてオチが弱かったんだよね。「オチをもっと大げさに」「素朴な視点のツッコミを1コマ足して」って追加で頼んだら、急に自然になった。1発で完成を狙うより、2〜3回やり取りする前提で考えた方がいいと思う。
なるほどね。キャラの見た目もClaudeに考えてもらったの?
うん。「このキャラを画像生成AIに描かせるための、英語の見た目説明文を作って」って頼んで、髪型・服装・体型・表情のクセを箇条書きにしてもらった。これを次の工程で全コマ使い回す「キャラ設定シート」にする。
Claude Proでのネーム作成は、テーマとコマ数を伝えるだけで初稿が数秒で得られる点が大きな利点である。ただし1回の指示で完成形が出てくることは少なく、オチの強さやキャラの口調を指定して2〜3回やり取りする前提で進めるのが現実的である。また、この段階でキャラクターの見た目を箇条書きの英語プロンプトとして固定しておくと、後工程の作画で使い回せるため、先にまとめておくことが望ましい。
無料の画像生成ツールで実際に作画してみた
いよいよ絵だ!どのツール使ったの?
カード登録なしで使える無料枠の画像生成ツールのAnifusion。さっき作ったキャラ設定文と、コマごとの状況説明をくっつけて、1コマずつ生成していった。

1コマ目からきれいにできた?
1コマ目は良かったんだけど、2コマ目で早速つまずいた。同じ設定文使ったはずなのに、髪型とか服の色が微妙に変わっちゃったんだよ。
それめっちゃ困るじゃん!どうやって直したの?
特に変わりやすかった「髪の色」「服の色」の部分だけ、毎回一言一句同じ表現をコピペするようにしたら、かなり安定した。あと1回で確定させずに、毎コマ2〜3回生成して一番近いのを選ぶようにしたよ。
それで完全に同じ顔になった?
正直、無料枠の範囲だと完全一致は無理だった。多少のブレは味として割り切るか、気に入った表情だけトリミングして使い回すか、そのくらいの心構えでいた方がいいかも。
無料の画像生成ツールでコマを量産する場合、最大の壁はキャラクターの一貫性である。同じ設定文を使っても髪型や服の色が微妙に変化することがあり、完全な再現は難しい。対策としては、変わりやすい要素の表現を毎回一言一句固定すること、1コマにつき複数回生成して最も近い結果を選ぶことが有効である。無料枠内では多少のブレを許容する前提で進めるのが現実的な運用となる。
Canvaにも作らしてみた




体感、Canvaの方が使いやすかったです!
吹き出しを入れて仕上げてみた
絵ができたら、あとはセリフ入れるだけ?
そこにも落とし穴があった。画像生成AIに直接「セリフを日本語で入れて」って頼むと、文字が崩れたり、意味不明な記号になったりすることがほとんどだったんだよ。
え、それじゃセリフ入れられないじゃん。どうしたの?
「絵は文字なしで生成する」「無料の画像編集ツールで吹き出しと文字を後から重ねる」の2段階に分けたら、あっさり解決した。手間は増えるけど、こっちの方が確実だったよ。
そこはやっぱり手作業なんだね。
そうなんだよね、「全自動」とは言えない部分。ただ吹き出しの位置とかフォントを自分好みに調整できるから、そこは悪いことばかりでもなかったよ。
画像生成AIに日本語のセリフを直接描かせようとすると、文字が崩れたり判読できない記号になったりする不具合が起きやすい。確実に仕上げるには、セリフなしの状態で絵を生成し、無料の画像編集ツールで吹き出しと文字を後から重ねる2段階の工程に分けるのが現実的である。手作業は増えるが、吹き出しの位置やフォントを自由に調整できる利点もある。
商用利用・著作権まわりで気をつけたこと
完成した漫画って、SNSに載せたり後で有料販売したりもできるの?
それはツールの利用規約次第だから、必ず確認が必要。無料プランだと「商用利用不可」とか「クレジット表記が必須」になってるケースもある。今回使ったツールは商用利用の条件が細かかったから、先にヘルプページを読んでから使ったよ。
それ見ずに使っちゃう人、多そう。ちょっと心配。
実際多いと思う。あともう一つ、実在の漫画キャラクターやアニメ作品の画風を指定して生成するのも注意した方がいい。既存作品に似せすぎた絵は権利トラブルの元になりやすいから、オリジナルのキャラ設定で作るのが無難だよ。
なるほど、僕たちも気をつけないとね。
AI漫画を公開・販売する際は、使用したツールの利用規約で商用利用の可否やクレジット表記の要不要を必ず確認する必要がある。無料プランでは商用利用に制限がかかっている場合も多い。また、実在の漫画・アニメ作品の画風を強く模倣した生成物は権利上のトラブルにつながりやすいため、オリジナルのキャラクター設定で制作することが望ましい。
まとめ:やってみて分かった正直な難易度
| 工程 | 使ったもの | 難易度 | 手作業の必要度 |
|---|---|---|---|
| ①脚本・ネーム | Claude Pro | 低い | ほぼなし(2〜3往復で完成) |
| ②キャラ設定 | Claude Pro | 低い | ほぼなし |
| ③作画 | 無料画像生成ツール | 中〜高 | あり(複数回生成・選定) |
| ④吹き出し・仕上げ | 無料画像編集ツール | 中 | あり(手作業必須) |
| ⑤公開・商用利用確認 | 各ツールの規約確認 | 低い | あり(確認のみ) |
結局、全部AI任せで一発完成、とはいかなかったね。
そうだね。でも「話を考える」「キャラを言葉で設定する」ってアイデア出しの部分は、Claudeに任せることで驚くほどラクになった。絵とセリフ入れだけ人の手で仕上げる、くらいの役割分担で考えると、絵心がなくても最後まで形にできると思うよ。
AI漫画制作は、脚本・ネーム・キャラ設定というアイデア出しの工程はClaudeなどのAIに任せることで大幅に時短できる一方、キャラクターの一貫性維持と日本語の吹き出し入れには依然として人の手作業が必要である。「全自動」ではなく「AIと人の役割分担」で捉えることが、絵心がない人でも最後まで完成させるための現実的な向き合い方である。



